子どもが生まれて間もない頃、わたしはずっと不安と焦りを抱えていました。

仕事をしていない自分に、どこか居場所がないような気がして。
かといって、子どもが小さいのに働くことにも、罪悪感がありました。

もともと新卒から2年ほど勤めていた会社を、妊娠中のつわりで電車通勤ができなくなり、退職しています。
仕事を続けたい気持ちは強く、辞めたことに心から納得できてはいませんでした。

その反動もあって、産後2ヶ月にはSOHOで在宅の仕事を始めました。
けれど、会社に所属していないこと、夫の収入で生活していること、子どもとの生活だけで社会から切り離されたように感じること。
そのすべてが、じわじわと不安を大きくしていったのです。

そんなわたしの考え方を、少しだけ軽くしてくれた言葉があります。
今日はその話をしたいと思います。

※この記事は、2016年2月に書いた記事です。第一子が1歳だった頃の体験をもとに、今読み返しても大切だと感じたことを加筆・再構成しています。
現在3人目0歳児の育児をしていて、感じたことも追記しました。

在宅ワークを始めても、不安と焦りは消えなかった

在宅で仕事を始めれば、少しは落ち着くと思っていました。

けれど現実は違いました。子どものお世話でまとまった時間は取れず、収入もごくわずか。自営業として続けるなら勉強も必要ですが、その時間も確保できません。

「この収入のために、わざわざ保育園に預ける意味はあるんだろうか」 「そもそも在宅だと、保育園に預けにくいよね」

そんな考えが頭の中を行ったり来たりして、気持ちはむしろ苦しくなっていきました。

働いているのに、自信は持てない。 働いていない時より、焦りが減ったわけでもありませんでした。

子育てと仕事を両立してきた先輩に相談した

これから自分の仕事はどうなっていくんだろう。 そんな焦燥感が強くなっていた頃、知り合いのコンサルタントの方に相談する機会をもらいました。

その方は、年子の男の子2人を育てながら会社を経営している人です。子育てと仕事を両立してきた、まさに大先輩でした。

わたしは思い切って、こんな相談をしました。

子どもを産むにあたって仕事を辞めました。これから改めてキャリアを考えていかなければいけないと思っています。 子育てをしながら、自分の人生として仕事もしていくには、今のわたしはどうしたらいいのでしょうか。

今振り返ると、この問いには本音が隠れていたと思います。

子どもが小さいのに働きたいと思う自分は、間違っていない」 誰かに、そう言ってほしかったのです。

「今は子育てに集中していい」と言われて立ち止まった

その方の答えは、とてもシンプルでした。

「今は、子育てに集中した方がいいと思うよ」

正直、少し拍子抜けしました。 もっと具体的な仕事のアドバイスや、背中を押す言葉がもらえると思っていたからです。

でも続けて、こんな話をしてくれました。

子どもと向き合える時間は、人生全体で見たら本当に短いこと。 この時期にしっかり子育てをした、という実感は、あとから自分を支えてくれること。

たとえば、3歳までは子どもとの生活を優先して、その後に仕事をがっつり再開したとしても、「あの頃、ちゃんと子育てをした」という自信は残る。 それが大事なんだ、と。

その方自身も、子どもが3歳になるまでは、在宅で少しずつ仕事をしながら、子育てを中心に過ごしてきたそうです。

子育てと仕事に、ひとつの正解はなかった

話を聞いて、はっきりとわかったことがあります。

専業主婦で家にいることも、ワーママとして働くことも、どちらが正しいという話ではない。 大切なのは、母親自身が自分の選択に納得しているかどうか、ということでした。

わたしの場合は、働いていることに罪悪感を抱え続けるくらいなら、一度立ち止まって、子どもと向き合った方がいい。 そう思えるようになったのです。

「こんなに焦らなくてもいいのかもしれない」 その言葉で、ようやく足を止めることができました。

子どもは必ず大きくなると実感した今

仕事を辞めてしまったことへの焦り。 社会から切り離されたように感じる不安。

でも仕事をすればしたで、子どもに対して申し訳なさを感じてしまう。

相談をきっかけに、わたしは一度、仕事から距離を置く選択をしました。

そして息子が1歳を過ぎた今、少しずつですが、また在宅で仕事ができるようになっています。 ひとり遊びをしてくれる時間も増え、夜もまとまって寝てくれるようになりました。 無理をしなくても、自然と時間が取れるようになったのです。

「子どもは必ず大きくなる」 この事実を知っているだけで、あの頃ほど追い詰められることはなくなりました。

もし今、 働いても苦しい、働かなくても苦しい そんな時期にいる人がいたら。

その苦しさは、あなたの選択が間違っているからではありません。 ただ、今がそういう時期なだけ。

時間の流れとともに、選べることは必ず変わっていきます。

3人目を出産した今、あらためてこの記事に救われた

この記事を書いた当時の長男は、今年11歳になりました。
その記事を書いて働き方に悩んでいたあと、長男が4歳、長女が2歳のときに個人事業主として開業し、在宅ワークを続けています。

そして今、わが家には0歳・8歳・11歳の3人の子どもがいます。
3人目を出産して半年。0歳児の育児をしながら、また仕事の時間が思うように取れなくなりました。

保育園に預けるべきか、それとも幼稚園に行く年齢まで自宅で見るべきか。
収入が減ることへの不安、これからのキャリアへの焦り。 正直、頭の中はまた同じような悩みでいっぱいになりました。

そんなとき、ふと2016年に自分が書いたこの記事を読み返しました。

「そうだ。子どもは、必ず大きくなるんだった」

あの頃、誰かにかけてもらった言葉だと思っていたものが、 今では、過去の自分からのメッセージとして、わたし自身を励ましてくれました。

子どもが小さい今は、思うように働けなくてもいい。
また時間が取れるようになったら、そこから始めればいい。

あのときの選択が間違っていなかったと、 わたしは知っています。11年経って、またそれを思い出すことができました。

この文章が、今まさに 「働いても苦しい、働かなくても苦しい」 そんな時期を過ごしている方に、少しでも届いたら嬉しいです。


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ABOUT ME
ゆうちき
コーヒー牛乳とK-POPが好きな、3人の子どもと犬猫、夫と暮らしています。 にぎやかな毎日を少しずつ整えながら、家事・育児・暮らしの中の工夫や気づきを発信しています。 忙しい日々にも“ひとさじの戦略”を添えて、ちょっと楽しく、ちょっと賢く。
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